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C・ロナウドはもういらない? 若きスター軍団躍動の妨げに…ポルトガル代表勝利の鍵は“プランB” - フットボールチャンネル

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UEFAネーションズリーグのポルトガル代表対フランス代表が現地時間15日に行われた。FWクリスティアーノ・ロナウドは、前回王者とロシアワールドカップ王者の対戦となった一戦で不発。アウェイのフランスが1-0で勝利した。ポルトガルは各クラブで躍動する注目の若手選手を数多く抱えながら消化不良に終わったが、その理由を考えると…?(文:本田千尋)

2020年11月15日(Sun)12時33分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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ベルナルド・シウバがまさかのパスミス…

クリスティアーノ・ロナウド
【写真:Getty Images】

 クリスティアーノ・ロナウドはポルトガルに必要な存在なのだろうか。11月15日に行われたUEFAネーションズリーグのリーグA、グループ3。イベリア半島の小国は、リスボンに迎えたフランスに0-1で敗れた。

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 ワントップにロナウド、2列目にジョアン・フェリックス、ブルーノ・フェルナンデス、ベルナルド・シウバを並べた攻撃陣は不発。同グループのクロアチアとスウェーデンをそれぞれ4-1と3-0で粉砕した時のような躍動からは程遠かった。

 次第にフランスに主導権を握られ、GKルイ・パトリシオのビッグセーブもあって無失点で前半を折り返したポルトガルだったが、後半に入って53分に失点。ベルナルド・シウバの自陣での不要なパスを奪われ、アドリアン・ラビオがアントワーヌ・グリーズマンとのコンビネーションからシュート。パトリシオが弾いたボールを、エンゴロ・カンテに詰められて先制される。結果的にこの1点が決勝点となった。

 失点以降、フェルナンド・サントス監督はディオゴ・ジョタを始め5人の選手を入れ替えたが、反撃も実らず。フランスの運動量が低下した終盤はゴールに迫る場面が増えたが、キャプテンマークを巻いたロナウドも不発。ディディエ・デシャン監督率いるロシアW杯王者に完敗した。

 ユベントス、アトレティコ・マドリード、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、リバプールと、所属先の名前だけを並べれば錚々たるメンバーが揃うポルトガルの攻撃陣だが、フランス相手にハーモニーを奏でることはできなかった。

 もちろんデシャン監督のチームも世界最強クラスの守備の強度を誇るので、スウェーデンやクロアチアのようにスペースを与えてはくれない。それにしても、例えばシウバはモナコやシティで見せてきたようなドリブルでの仕掛けは鳴りを潜め、あろうことか失点に繋がるパスミスを自陣で犯してしまう。そして、このペップお気に入りのMFだけでなく、ヤングスターのフェリックスもリバプールで売り出し中のジョタも沈黙…。

クリスティアーノ・ロナウドの新たな起用法は?

クリスティアーノ・ロナウド
【写真:Getty Images】

 ここで攻撃陣の停滞の要因をロナウドの存在に求めるのは、暴論だろうか。平たく言うと、今回のフランス戦で他の攻撃の選手たちは、世界的なスーパースターのキャプテンに気を使い過ぎていたところもあったのかもしれない。戦術的にもロナウドを攻撃の軸に据えることが、かえって周囲の選手を縛り、有機的な連動性を奪うことにもなったのではないか。

 フェリックス、シウバ、ジョタが躍った9月5日のクロアチア戦と10月14日のスウェーデン戦では、“偉大な先輩”が不在だったのだ。クロアチア戦はつま先の腫れが原因で、スウェーデン戦は新型コロナウイルスに感染したことで、ロナウドは試合のメンバーに入らなかった。

 もちろん欠場したクロアチア戦の3日後、アウェイで行われたスウェーデン戦では自身の2ゴールで母国を勝利に導いているので、ポルトガルにロナウドは不要とまで言い切ることはできない。その莫大な経験値と異常な勝負強さを考えれば、フランスとドイツと同グループとなった来年のEUROを戦う上では、不可欠な存在であることは間違いない。しかし、“偉大な先輩”がいないことで後輩たちが爆発するゲームがあったことを考えると、あえてロナウドをベンチに置くプランBがあっても面白いのではないか。

 もしEUROの連覇を狙うのであれば、7試合をこなさなければならない。長丁場を固定の先発メンバーで戦うことは難しく、選手のローテーションは必然。また、決勝トーナメントの試合で、リードを許して時間だけが過ぎていく展開で、ロナウドが途中から入ってきたら…これほど心強い存在はない。

 ポルトガルにおける絶対的な地位を考えれば難しいところだ。しかし、アンタッチャブルなロナウドをあえてスーパーサブとして扱えるかどうかが、欧州制覇のカギを握っているのかもしれない。

(文:本田千尋)

【了】

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