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パブリック・エネミー等、多くのアーティストがサンダース支持集会でライブ演奏 - マイナビニュース

パブリック・エネミー等、多くのアーティストがサンダース支持集会でライブ演奏

ロサンゼルスで行われた大統領候補のバーニー・サンダース支持集会で、チャックDのパブリック・エネミー・ラジオを始め多くのアーティストたちがステージでパフォーマンスを披露した。

大統領選挙戦が始まって以来、バーニー・サンダースはコーチェラの参加ミュージシャンのラインナップに匹敵するほど多くの有名ミュージシャンから支持を集めてきた。チャックDのパブリック・エネミー・ラジオの最近の活動は、スーパーチューズデイ目前の日曜日(米国現地時間3月1日)にロサンゼルス・コンベンション・センターで行われたサンダースの支持集会への出演で、推定1万5000人の支持者の前で、拳をあげて力の入ったパフォーマンスを披露した。

しかし、このショーも論争からは逃れられなかった。パブリック・エネミーの分派で、チャックD、DJロード、ジャヒー、S1Wsから成るパブリック・エネミー・ラジオには、パブリック・エネミーの長年のメンバーであるフレイヴァー・フレイヴの姿が見当たらなかったのである。姿を消した愛想の良いハイプマンは、先週金曜日(2月28日)に、サンダースの選挙キャンペーンでグループのメンバー全員が同候補を支持しているという印象を与えたとして、サンダーズに停止通告書を送っていた。「この著しく間違ったミスリードを世間に拡散し続けることは、たとえ意図的ではないとしても、控えめに言っても不注意で無責任である」と、フレイヴァー・フレイヴの弁護士マシュー・フリードマンが通告書に記した。日曜日の夜、パブリック・エネミー・ラジオがステージに登場する少し前に、パブリック・エネミーは35年以上一緒に活動を続けてきたフレイヴァー・フレイヴを解雇したと発表した。

「ヒップホップを生んだ最初のグループの一組をお迎えするのは特別な栄誉です。彼らは何十年も権力者に真実を言い続けてきたグループです」とサンダースが紹介した。グループに与えられた30分間のセット中、チャックDは口数が多く、曲の合間を長めに取って、行動を起こして投票に行くように観客を激励した。「投票は朝にケツを洗うのと同じくらい重要だ」と、1991年の「Cant Truss It」の後に述べた。そして「洗う必要はない。ファンキーに走り回る権利もある。ファンキーに走り回って誰かに”ここは臭いぜ”と言う権利はないってだけだ。ケツをあげて、意味のある投票をしてくれ。人間なんだから、頭を使ってくれ。ロボットみたいになるな。人の話を聞いて、大人になって、地元に貢献するんだ。やってみれば簡単だから」と続けた。

この夜のセットの後半で、政治的主張を公言するチャックDは、サンダースでも他の候補者でも、必ず投票に行ってくれと観客に懇願した。「今夜ここにいる候補者が気に入らなくても、あんたらの常識に従ってくれ。もう2020年だ。クリアなビジョンと過去の失敗を踏まえた知恵を持つ時代のはずだ。これからの10年間は大荒れとなるだろう。俺は、アメリカ合衆国のホワイトハウスにはキリストのような救世主がいないってことだけは痛感している。それだけじゃない。ホワイトハウスの中にはヒトラー的マザーファッカーがいるってこともわかっているぜ」とチャックD。

これらの発言を聞いて、2016年の大統領選の前にローリングストーン誌のインタビューでチャックDが語ったことを思い出した。トランプが大統領になったらどうなるか?と聞かれた彼は「大文字でMEIN TRUMP(ヒトラーの『我が闘争(Mein Kampf)』を捩っている)だ。ヤツの無作法さに世界中が恐怖を抱いている。(中略)思い通りにならない最悪の日があったり、それが48時間続いたりしたとき、”ファック・ユー、そこに行って爆弾ぶっ放して、お前なんてぶっ殺してやるけど、それでもいいのか?”と言う最初の大統領になるかはまだ分からないけどな」と述べたのである。

この夜、彼らは「Bring the Noise(原題)」「Black Steel in the Hour of Chaos(原題)」「Shut Em Down(原題)」を披露したあと、彼らの代表曲「Fight the Power(原題)」でセットを終えた。サンダースがパブリック・エネミー・ラジオを紹介する頃には退場し始める観客もいたが、それでも観客の多くは会場に残って彼らのステージを楽しんだ。

フレイヴの不在よりも支持集会が優先されたとは言え、ファンはすぐに気付いた。支持集会が始まる前にすでに彼の解雇を話題にしているファンもおり、安っぽい壁時計と金色のマルディグラ・ビーズで作ったフレイヴァー・フレイヴ風の時計ネックレスで会場に現れた参加者もいた。

パブリック・エネミー・ラジオのセット(1:57:00から開始)

セット中のチャックDは、少し前に過去のパートナーとなったフレイヴのことを、はっきりと名前を出すことなく、それとなく仄めかしていた。「俺たちはパブリック・エネミー・ラジオだ。俺たちのことを知らないヤツや聞いたことがないってヤツはスマホでチェックしてくれ」と。

しかし、彼らのショーが終わってからしばらく経って、チャックDはフレイヴの不在についてはっきりとツイートした。「金が支払われていたらフレイヴは登場していたはずだ。ヤツは慈善興行を一切やらない。ヤツを戻してから初めて俺は訴えられた。ヤツの救急救命弁護士が金曜日に再び俺を訴えた。ヤツは今自宅待機してるけど、リハビリ施設を見つけたほうがいい」と(フレイヴァー・フレイヴの代理人にコメントを求めたが期日までもらえなかった)。

この支持集会に登場したパフォーマーはパブリック・エネミー・ラジオだけではなかった。チリ出身のヒップホップ・アーティスト、アナ・ティジュはスペイン語だけで歌う魅力的なステージを披露し、無料教育と反ファシズムを主張した。そして支持集会に参加したスピーカーは全員がサンダースの政治要綱の主要点、つまりヘルスケアの社会化、すべての州での大麻合法化、移民・関税執行局の奇襲の終了と移民制度改革の推進、企業レベルでの銃規制法の浸透、無料教育の促進に触れた。この集会の数時間前にサンノゼで行われたサンダースのイベントでは、カリフォルニアのインディロック・バンドのジョイス・マナーとジャック・ジョンソンがプレイした。またニール・ヤング、カーディB、アリアナ・グランデ、ボン・イヴェール、ブランディ・カーライル、ジャック・ホワイト、ザ・ストロークス、キラー・マイクなどがすでにサンダース支持を表明している。

女優のサラ・シルバーマンとディック・ヴァン・ダイクも登壇し、シルバーマンはトランプを「狂気に満ちた独裁者気取り」と呼び、サンダースの民主社会主義的考えを擁護した。ヴァン・ダイクはドワイト・アイゼンハワーに投票した1950年代を持ち出して、当時アイゼンハワーはアメリカの軍事産業の複合化が差し迫っていると警告したと述べた。そして、バーニーの年齢と大統領候補だった過去15年間を機知に富んだ言葉で説明した。

「個人的にバーニーは私好みのユダヤ人と言えます」とシルバーマン冗談を言って続けた。「自分の仲間のためだけでなく全ての人のために、もっと良い世の中になるように闘う東海岸の厄介なユダヤ人です。自分らしく生きている社会正義を追求する戦士で、自分の評価やアイロンのかかったスーツや、あとはそうね、髪型よりも、そっちを気にする人です」と。

サンダースの支持集会は、14州が予備選挙と党員集会を行なうスーパーチューズデイの2日前に行われた。ピート・ブティジェッジは日曜日にこの選挙戦から脱落し、選挙の行方はスーパーチューズデイの投票結果を待つことになる。

本記事は「Rolling Stone Japan」から提供を受けております。著作権は提供各社に帰属します。

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March 04, 2020 at 05:45PM
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