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実は「雌ライオンのような人」 長男が語る妖精ヘプバーンの素顔 初ドキュメンタリー映画、6日から公開 - 産経ニュース

全盛期だった1955年当時のオードリー・ヘプバーン©PictureLux / The Hollywood Archive / Alamy Stock Photo

世代を超えて愛され続ける銀幕の伝説的スター、オードリー・ヘプバーン(1929~93年)の初のドキュメンタリー映画「オードリー・ヘプバーン」が5月に公開される。長男のショーン・ヘプバーン・ファーラー氏(61)が産経新聞の取材に応じ、「母の本当の姿を皆さんに知ってもらいたい」と、その実像や今回の映画について語った。

なぜオードリーは、今でも世界中から愛されているのか-。

「同じ質問を、何十年も聞いてきた。そのたびに考え、答えも成熟する」と話すショーン氏。母親とほぼ同世代のエリザベス・テーラー(1932~2011年)の名を挙げ、「彼女はきらびやかなハリウッドの大女優だが、一般の人たちにとって手の届かない存在だ」。一方のオードリーは、「同じアパートの住人のように身近に感じられる存在。特別美人でもセクシーでもないが、スタイリッシュに黒いドレスを着こなし、世界に飛び出していった。だからこそ誰もが応援したくなるのではないか」。

父親不在で家族の愛に飢えていた子供時代。その辛い経験から、オードリーは子育てのため、俳優としての絶頂期に映画出演を中断したこともある。「小さい頃はよく並んで寝て、いろいろな話をした。母と息子という関係ではなく、親友のような絆があった」

ショーン氏は映画スターの家庭というより、普通の子供として育った。「家には試写室もなく、母は出演した映画を家で見ることはなかった」と振り返る。「母は自分に自信がなく、人々に姿を見られることをあまり好んでいなかった。もし生きていたら、ドキュメンタリー映画についても『恥ずかしいし、つまらないから見ないでよ』と反応していただろう」と笑う。

今回の映画でも、オードリーが自身の容姿について、「もっと背が低くて、足が小さくて、スタイルがよくて、鼻が小さければよかったわ。髪もブロンドがいい。何もかも変えたい」と、コンプレックスを持っていたことを示す発言が明かされている。

一方、人柄については「雌ライオンのような人だった」(ショーン氏)、「何をするにも闘ってしまう人」(友人)だったという。「ティファニーで朝食を」の試写のとき、映画会社の幹部が「ムーン・リバー」を歌うシーンをカットするように言うと、オードリーは椅子から跳び上がり、「死んでも許さない」と猛烈に抗議。人々の記憶に残る名シーンを、オードリーが守った形だ。

オードリーはもともと、プリマ・バレリーナを夢見ていた。9歳からバレエのレッスンを受け、19歳のときにバレエ学校の奨学金を得て、ロンドンに移り住んでいる。

しかし身長が170センチと当時のバレエダンサーとしては高すぎることに加え、戦時中の栄養失調とレッスン不足のため、肉体的にも技量的にも他のダンサーたちに太刀打ちできず断念。大きな挫折感を味わった。

バレエへの情熱は、「パリの恋人」で、はつらつと踊るダンスシーンからもうかがえる。今回の映画では、オードリーのその思いにインスピレーションを得て、3人のバレエダンサーが出演し、年代別に彼女の半生を表現した。こうした演出のため、「おそらく通常のドキュメンタリー作品の10倍ぐらいの予算がかかった」(ショーン氏)という。

ショーン氏は今回の映画について、「母の日常的な姿をみてもらうことで、考えていたこと、信じていたことを知ってもらい、より身近に感じてほしい」と語った。

映画「オードリー・ヘプバーン」では、アーカイブ映像や親しかった人々へのインタビューなどを通して、知られざる素顔が明らかになる。監督はヘレナ・コーン。英映画。5月6日から全国順次公開。1時間40分。

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