阪神藤浪晋太郎投手(26)は4回途中を5失点と苦しみ、2軍再調整が濃厚となった。

相性の悪い広島打線にまたも苦戦。「初回につまずいてしまい、その後はなんとか粘りたいと思って投げていましたが、野手の方が逆転してくれた中で、早い回で降板してしまい申し訳ないです」と言葉に悔しさをにじませた。

痛恨の被弾は1回1死一、二塁だ。エンジンを噴かすように、立ち上がりは16球連続で直球を選択。その15球目、甘く入った154キロを4番鈴木誠に狙われた。先制3ランを左翼席まで運ばれ、出ばなをくじかれた。2、3回は変化球を増やして的を絞らせなかったが、2点リードをもらった直後の4回は下位打線につながれる。2安打1四球で1死満塁とされたところで降板を告げられた。

矢野燿大監督は「立ち上がりと、点を取ってからのイニングは、流れ的にも何とか抑えてほしいなというところですけど。晋太郎も勝負にいった結果なんで」と振り返り、「もっともっと成長というか…まだまだ才能を持っている投手なんで、思い切ってまた投球してもらいたい」と力を込めた。ただ、現状は厳しいと言わざるを得ない。

前回5日巨人戦は5回途中で降板し、球団ワーストの1試合11失点。生き残りを懸けた今回も早期降板を余儀なくされ、1235日ぶりの甲子園白星も逃した。指揮官は悩める右腕の今後について「今すぐちょっと答えは出ないけど、考えます」と話すにとどめた。3戦連続で5回未満の降板となり、防御率は5・87。2軍降格は避けられない情勢となった。【佐井陽介】