海外で亡くなった人の遺体を、国境を越えて、母国の家族の元へと送り届けるスペシャリスト、国際霊柩(れいきゅう)送還士。彼らの活躍を描いた Amazon Original ドラマ「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」が3月17日からプライムビデオで全6話一挙に世界同時配信されます。凛としながらも情に厚い主人公を米倉涼子が演じ、『コンフィデンスマンJP』シリーズの古沢良太らによる脚本でひたすらにテンポよく、それでいて心揺さぶる人間ドラマです。第1話の先行試写会では、「満足」度97.1%(参加者34名のうち33名が5段階評価のアンケートで「とても満足」または「満足」を選択)という高い数字を記録しました。
鑑賞中、涙を流す人も…先行試写会の様子はこちら↓
作品のモデルとなる仕事も実在する!“国際霊柩送還士”の奮闘を描く
主人公の伊沢那美は、クセが強いプロフェッショナル集団が顔をそろえた国際霊柩送還を行う会社「エンジェルハース」を束ねる凄腕女社長。近寄りがたい美人だが、口が悪い。任侠一家の姐御のようなたたずまいで、熱いハートの持ち主でもあります。演じるのは米倉涼子。そんな那美をイキイキと、華のある存在としてドラマを強力に引っ張っていきます。
脚本は『コンフィデンスマンJP』シリーズ、NHK大河ドラマ「どうする家康」、映画『レジェンド&バタフライ』と立て続けに話題作を手がける古沢良太と、「ドクターX ~外科医・大門未知子~」シリーズで米倉との相性のよさを証明している香坂隆史。なぜ、故人の命は失われなければならなかったのか? 絶たれてしまった故人と遺族との絆とはどんなものだったか? その喪失を、どうすれば乗り越えていけるのだろうか?ーー。
本作の主人公・那美の“国際霊柩送還士”の仕事には、実際のモデルが存在します。彼らの奮闘が臨場感たっぷりに描かれ、那美を取り巻く「エンジェルハース」のメンバーとのコミカルなやりとりで時にくすりと笑わせ、エンタメとしてのツボをきっちり押さえながら、いつの間にか観る人の心を確実につかむ。生きること死ぬことについて考えさせられる……そんなドラマなのです。
異国で失われた命を巡る人間ドラマに涙
ドラマでは「エンジェルハース」に舞い込む遺体搬送の依頼をきっかけに、海外で命を落とすことになった故人と、彼らを取り巻く家族や大切な人とのドラマが描かれていきます。
例えば、苦学して建築家として名を上げた父親と、心優しいけれどどこか不器用でなにをしても中途半端な一人息子。その確執を悲しいまなざしで見つめるしかない母親の孤独……。そうした人々の過去のドラマが丁寧に織り込まれ、視聴者はこの物語に深く感情移入していきます。命を巡るこの悲しいドラマが、どうか少しでも穏やかな結末を迎えてほしい……。そう思うようになるのです。
そして“国際霊柩送還士”たちの遺族に対するプロフェッショナルな仕事ぶりが描かれます。先頭に立つ那美は常にまっすぐな心意気を感じさせ、その行動は亡くなった人とその家族への思いやりに満ちています。
「大切な人を失った家族に、できるだけきちんとしたカタチで最期のお別れを」ーー。そんな仕事に対する真摯な姿勢が、残された家族の物語にすっかりのめり込んだ我々の心を捉えるのです。思いを残して命を落とした人、深く愛情を傾けてきた人を失ってしまった人。観る人によって、さまざまな立場から深く強く心を動かされることになるはずです。
実際にドラマを観た人たちの反応は?
先日、第1話の先行試写会を実施しました。アンケートの結果、回答者34名のうち33名が5段階評価で「とても満足」または「満足」を選択し、「満足度」は97.1%という高い数字を記録。では、その「満足度」の中身はどんなものでしょう? コメントの一部(原文ママ)を抜粋して紹介します。
「国際霊柩送還士を知るきっかけとなった作品で、この作品を通して、改めて命のはかなさや、生と死について深く考えることができました」
「国際霊柩送還士という仕事について知らなく、私も看護師をしているので 職種は違くとも人と命に関わる作品であり涙できるものでとても良かった」
「原作を読んでから見たのですが、『国際霊柩送還士』という職業を映像を通して、より偉大で素敵で、より多くの人が知るべき職業だと思いました」
このドラマで国際霊柩送還という仕事を知った、そんな声が多く聞かれました。命と向き合うその仕事を通し、ドラマへ引き込まれていったことがうかがえます。
「いろいろな愛に触れ最終的にとても温い気持ちになりました」
「留学経験があるため、海を越えて子どもを旅立たせた親の気持ちや、心配を思って涙がとまりませんでした」
「死というもの、最愛の人との別れ、重いテーマでありながら、重すぎず、受け止めやすかった」
「とても話が濃くて 命の重さ尊さを、改めて考えさせられました」
「主人公の伊沢さんのご遺体やご遺族に対しての熱い想いが伝わり、家族愛や仲間愛が感じられ、とても愛がこもった作品で感動しました」
命を巡る人間ドラマ、その奥深さに心を揺さぶられたのが伝わります。カタチはさまざまであっても、多くが共感し得る家族についての物語に深く感情移入していました。
「米倉さんの明るさと、死に対する誠実な想いへの対比がとても良く表されていて、とても心に響くドラマでした」
「残された人達によりそうお仕事とは、こんなにも悲しく、とおといものなのだと心から感じるものがあった」
「なぞめいた終り方がまた次回を想像させる感じでした」
「早く2話がみたいです。米倉さんの涙に何度も、もらい泣きしてしまいました」
とにかく泣けた! と、作品の質の高さに心を動かされた人が多数。主人公・那美の言動に見え隠れする彼女の過去について興味をひかれた人もいて、2話以降への期待度も大きかったようです。
よくぞ、ここまでそろった!個性派キャラが続出
2話以降も観たい! そう思わせるのは、主演や洗練された脚本だけが理由ではありません。米倉涼子を取り巻くのは、実力を伴ったカラフルな演技派俳優たち。まずは米倉演じる伊沢那美に振り回される、新入社員の高木凛子に松本穂香。大企業に自分の居場所を見いだせず、国際霊柩送還士という特殊な世界に、戸惑いながらも飛び込んでいく。ごくフツーの女の子である凛子を自然体で演じます。
その他、那美が率いる「エンジェルハース」のメンバーには個性が際立つ強烈キャラばかり。遺体修復のスペシャリストを自認し、研究に熱心な柊秀介に城田優、ムードメイカーの元ヤンである矢野雄也に矢本悠馬、やや不愛想なギャル風の見た目ながら遺体搬送にまつわる煩雑な交渉と事務作業をテキパキとこなす松山みのりに野呂佳代、寡黙な癒し系の霊柩車ドライバー・田ノ下貢に徳井優。そして、組長! と呼びたくなる強面ながら、那美の理解者でもある柏木史郎に遠藤憲一。よくぞここまで! といいたくなるメンツがそろいました。
さらに那美の息子役で、ジャニーズJr.「少年忍者」の織山尚大が出演しているのも話題を呼びそうです。
愛する人を海の向こうで失った人々が最期のお別れをし、次への一歩を踏み出す後押しをする、国際霊柩送還士。その静かで熱い闘いを描くこの人間ドラマは、見逃すにはあまりに惜しい良質作です。(文・山崎麻見)
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