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市川左團次さんは怒らず温厚 インタビューでほっこり 本紙の見出し提案も…記者が悼む - スポーツ報知

 歌舞伎俳優の市川左團次(いちかわ・さだんじ、本名・荒川欣也=あらかわ・きんや)さんが15日午前3時48分、右下葉肺がんのため死去した。82歳だった。最後の舞台出演は今年1月、国立劇場「初春歌舞伎公演」だった。今月の歌舞伎座「鳳凰祭四月大歌舞伎」(27日・千秋楽)にも出演予定だったが、2日の初日から体調不良で休演していた。

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 大きな目に野太い声。外見からこわいイメージを与えるが素顔は違う。弊社の特集面「グレート歌舞伎」には17年に登場。楽屋での取材だったがスリーピーススーツにネクタイという完ぺきな格好で現れた。シャイな人なのかな、と思った。演じる役の話になると「役のことはあまり聞かないで~。基本的にのほほんと出てるからさ」と言ってけむに巻いた。

 歌舞伎俳優で長身はあまり歓迎されないため「子供のころは背が伸びないよう押し入れで寝たり」。言い伝えで声が良くなるよう「なめくじを飲んだりしたよ」。なめくじ!? 困惑しながら話を聞くこちらを面白がっている感じがした。

 さらにその時「『怒りを忘れた左團次』かな?」と唐突に見出しを提案され、実際、紙面はその見出しが採用された。キャラクターの強い敵役が多く喜怒哀楽も激しいと思われがち。怒らず温厚を通す理由を「怒るの、やだもん。怒ったら次会うとき気まずくなったりするし」と言い「自分が我慢すりゃ、一日楽しく生きられる。スルスル進んでいくんだからさ」。一度だけの単独インタビューだったが、ほっこりした気持ちになる取材だった。(内野 小百美)

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