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中銀カプセル、サンフランシスコ近代美術館が収蔵…元住人ら保存の23個が各地に - 読売新聞オンライン

 戦後の先進的な建築物で、昨年解体された「中銀カプセルタワービル」(東京都中央区)の住居用カプセルの一つが10日、米サンフランシスコ近代美術館に収蔵されたことが分かった。同館は、近現代の美術や建築などの世界的コレクションで知られる。「実験的な建築。世界の建築史にとって重要」と理由を説明する。

 同ビルは建築家、黒川紀章(1934~2007年)の代表作で、1972年完成した。計140個の住居用カプセルで構成され、取り外して交換できる設計だ。社会の成長に合わせ、複製・量産化できる日本発の建築運動「メタボリズム」を象徴する建築とされる。

 だが老朽化が進み、解体案が浮上。保存を望む声も出たが、取り壊された。その後、元住民らで作る「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト」(前田達之代表)が、カプセル23個を取り出して修復した。

 サンフランシスコ近代美術館は、日本を代表する建築家、槇文彦さんの建築模型などを所蔵する。黒川さんの住居用カプセルについては、「社会的な思想性」を評価。柔軟に住空間を作り替えられ、「コロナ禍で重要性は上がった」としており、今後、同館での公開を予定している。同プロジェクトの前田代表は「世界的な美術館で展示され、多くの人に名建築の思想を伝えることができるのでうれしい」と話している。

 他のカプセルのうち、松竹(東京都)が東京・東銀座に新設するイベントスペースに2個を設置し、淀川製鋼所(大阪市)が1個を移動可能なトレーラーカプセルとして活用。残りのカプセルについても同プロジェクトでは受け入れ先を選定しており、海外の有名美術館も収蔵に前向きだという。

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